特殊言語におけるDTPの注意点

日本で言う特殊言語とは、一般的には日本語・中国語・韓国語の他、英語に代表されるラテン文字が使用されている言語を除いた言語であると言われていますが、弊社でいう特殊言語とは、「InDesign、Illustrator、FrameMaker等で取り扱うのが難しい文字言語」という概念で規定しています。おおよそ「アラビア語・ウルドゥー語・クメール語・グルジア語・タイ語・タミル語・ネパール語・ビルマ(ミャンマー)語・ヒンディー語・ヘブライ語・ペルシア語・ベンガル語・ラオ語等々」がそれにあたります。

これらの文字言語をInDesign、Illustrator、FrameMaker等で編集する場合、特に注意しなければいけないのは以下の3点です。(但し、言語によっては使用できないソフトウェアもございます。

  1. 文字化け
  2. 声調記号のズレ
  3. 改行位置の間違い

「1」や「2」は「見た目」が明らかに違うので発見は比較的容易です。(とは言え、アラビア語やペルシア語など普段見慣れない右から左に横書きされる文字言語は、慣れていないと見つけるのは難しいと思われます。また複雑なスクリプトを扱うことの出来るソフトウェアやOSなども必要になります。)

しかし、「3」のミスで代表的なタイ語やラオ語など単語間に区切りのない文字言語については、機械的に搭載されている各言語の辞書ソフトに任せて改行していきますが、最終的にはそれぞれのネイティブに判断を仰がないと分かりません。ですので必ず翻訳を担当あるいはチェックをした翻訳者に編集済みデータを確認してもらう必要があります。

文字化けの例

►アラビア語の場合

文字化けの例

►ビルマ(ミャンマー)語の場合

赤枠 部分が文字化けしています。

声調記号がずれる例

►タイ語の場合

赤い矢印「→」部分の声調記号がずれている。

文字と声調記号が化ける例

►クメール(カンボジア)語の場合

赤枠 部分の文字と赤い矢印「→」部分の声調記号が化けている。